腰 痛
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とうとう、腰痛持ちになってしまった。おかげで、あまり外出せず、ソロソロと動き、ちょっとした拍子に激痛に見舞われては、かがみ込むこともできずに立ちすくむ日々を送っている。 いつも腰にバクダンを抱えているような、この重苦しい気分といい、イスに座っているだけでもギリギリと痛む不快感といい、髪を洗うときに頭を下げただけで走る激痛といい、まさに、いつもシカメ面をしていたくなる腰痛持ちそのもの。 事の始まりは、まだヒトケタ代の体重だった娘を、無理矢理抱き上げたアノ瞬間だ。 チビチビの赤ん坊のくせにベランダで遊びまわり、手も足も真っ黒になってしまって、もういい加減やめさせようとして娘の脇に手を入れて抱き上げようとした途端、ヤツは抱き上げられるのをイヤがり、なんと肩の力を抜くという命がけの技にでたのだ!両手を上げたバンザイ状態で身をクネらせるものだから、私は娘を落っことしそうになり、慌ててバランスをとろうとしたとき、腰はバクハツした。いやあ、一気にきましたよ。何の前触れもなく。 それから毎年、うっとおしい梅雨は、さらにうっとおしい腰痛を連れて、やってくるようになった。いつもたいして活発でない私が、さらにノロノロと、できる限り移動を避けて生活しているもんだから、ムクムク太る。薄着の夏を目前に控えたこの時期に、どうにも情けないことだが、今はそんなことは言っていられない。だって、痛いんだもの。 こうして机に向かってイスに座っているだけで、ギリギリと痛み出す。腰を曲げたときのような激痛ではないが、いてもたってもいられないような、精神を破壊するような痛みだ。 そして、やたらとお腹が空く。1日の大半を、どうしたら激痛を生じることなく移動できるか、ということと、何か食べるものないかしら、ということだけを考えて生きているといっても過言ではない。 根気がなくなる。イライラする。そして痛みがなく快適なのが、唯一、ベッドに横たわった状態だというのも困ったものだ。ついウトウトと眠りこけてしまって、あっという間に一日が終わる。このうえない心地よさではあるが、仕事を持つ身の上、なんとも恐ろしい。 ああ、早く梅雨が明けないかな。なぜなら、私の腰痛はまさに「梅雨とともに去りぬ」。夏や秋や冬や春は(つまりは1年のほとんどは)、まったく音沙汰なしで、腰痛で苦しむのは、梅雨のこの時期だけなのだ。いわば腰痛のアマちゃんってとこかしら。プロの方に言わせれば、まだまだ甘いと、お叱りを受けそうではあるが、今はそんなこと気にしていられない。だって、痛いんだもの。 ああ、このいらだち、この不快感。腰痛持ちにしかわかんないだろうなあ。
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